日本ゲシュタルト療法学会第14回学術大会において研究発表を予定している福井里佳さんから、発表についてご紹介いただきました。
学術大会の詳細とお申し込みは、「第14回学術大会(オンライン)」のページをご覧ください。
基調講演、大会長講演および研究発表の一部はアーカイブ視聴も可能です。
福井 里佳(ソフィア北円山クリニック)
【目的】 現代医療において、癌に対する心理療法の効果はほとんど研究されていません。乳癌患者さんに、心理療法を受けてもらった経験から得られた知見を報告します。
【方法】 心理療法を『心と体を感じるワーク』という呼び方とし、ゲシュタルト療法の手法を取り入れて、初めての方にも受け入れやすい形で開始しています。内容を説明して了承を得られた方に、不定期に行なっています。時間は1回30〜60分、入院中の場合は1対1で、外来の場合は看護師が同席しています。
【結果・考察】 継続してワークを受けている2名の患者さんについて事例報告します。少なくとも、癌治療においての弊害は認められていません。また、患者さんからのフィードバックでは、不快感や苦痛の訴えはありません。同席している看護師からは、自分も患者さんの気持ちに入りこんだという感想をもらっています。今後も症例を重ねて、得られた経験を癌治療に役立てたいと思っています。
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