日本ゲシュタルト療法学会第14回学術大会で発表予定の城戸俊介さんに、発表内容についてご紹介いただきました。
学術大会の詳細とお申し込みは、「第14回学術大会(オンライン)」のページをご覧ください。
基調講演、大会長講演および研究発表の一部はアーカイブ視聴も可能です。
城戸俊介(医療法人社団つくば健仁会とよさと病院/つくばねカウンセリングルーム)
"筆者は精神科病院に勤務する傍ら、個人開業している心理師である。今回は病院で認知 行動療法(CBT)の面接中に起こったプロセスを報告したい。 報告例は、家庭問題が一因でうつになったClで、場面は5回目の面接である。家庭の問 題が起こるたびに面接を休むので、前回の面接で話し合ったことを覚えておらず、面接へのエンゲージメントは低いままである。Thにも薄々、Clが挫折しそうだという予感があった。 しかし、Clが「自然に力を抜ける人になりたい」と話したことから、身体の緊張や止まっている呼吸に気づきを向けてもらったところ、家族の前でリラックスを演じている自分 に気づき、涙ながらに「スッキリした。私は悲しかったんだ。話せてよかった」と語った。これを契機に、演じることで何から身を護ろうとしているのか、という洞察につながり、CBTの課題も得られた。このことからゲシュタルト療法のアプローチはCBT内であっても有用だと感じられた。"
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